日本の労働環境における問題点
ここ数年は世界的な新型コロナウイルスの流行もあり、日本でも失業者が多く出ました。少しずつ失業率は改善傾向にあると言われていますが、非正規雇用者が増え続けており、低所得者層が増えていることが大きな社会問題となっています。また、人件費を削減したことから人手不足に陥っている企業もあり、長時間労働や過労死、残業代の未払いなども問題になっています。特に長時間労働による過労死は近年ニュースでも取り上げられることが多く、海外でも「karoshi」として国際語になり、日本の過酷な労働状況が知られるようになりました。新卒で入社した若い世代が激務に耐えきれず退職に追い込まれることも多く、日本の労働状況は過酷の一途を辿っています。日本人はよく働くことで知られており、昔の世代の人々は残業や休日出勤が当たり前として働いてきた人も珍しくありません。そのため、若い世代に古い慣習を押し付けることも多く、適応しきれない若い世代が退職に追い込まれていくのです。日本人の国民性として、真面目で勤勉であることが挙げられます。高度経済成長期はその国民性が有効に働き、日本は進化を続けてきました。しかし、もはや時代は変わっています。終身雇用が崩壊し、一つの会社に人生を捧げるというのは過去の話となりつつあります。働き方が多様化した現代、日本は労働者の人権を守り、積極的に労働環境を改善していく必要があります。正社員と同等の仕事を求められる非正規社員が多いからこそ、そういった人々がきちんと評価される社会を築いていくことが求められます。